〇〇さん、今日はCTの検査の予定がありますので、よろしくおねがいしますね。それでは、失礼し・・・
話を終えようとすると、「それでね」と違う話や続きの話が始まる、治療とは無関係の嫁や息子の話がほとんどで、他の担当患者のケアをしないと・・・と焦ってしまう。。。
みなさんも、このような経験をしたことはあるのではないでしょうか。
今回は、話の終わらない患者への対応のコツをまとめました!
この記事の内容
・話が終わらない患者への対応3選
・3つの具体的な対応方法と効果的な理由
話が終わらない患者への対応3選
話が終わらない患者への対応は以下3つになります。
①最初に時間を決めておく
②次に訪室する時間を守る
③他スタッフに協力してもらう
3つの具体的な対応方法と効果的な理由
①最初に時間を決めておく
方法
患者の部屋に伺った際に、今回訪室した理由とそれにかかるおよその時間について、あらかじめお伝えします。
(例) 「今日は〇〇についてお話を伺いたいと思います。お時間は10分程度で、〇時△分までに終わる予定です。」
そして最初に、終了する予定の時間をお伝えしているので、残り2~3分になったら、それまでの患者とのやり取りの内容を一旦まとめて、次に訪室する時間をお伝えします。
(例) 「そろそろお時間のようです。お話をまとめると今回の手術後のお仕事について、不安に思われているのですね。あと、△△について、お話を聞かせていただきたいので、次は〇時に伺わせてもらってもよろしいでしょうか。」
効果的な理由
このように、患者の部屋へ訪問した理由とそれに要する時間をお伝えしておくことで、患者に時間を意識してもらうことができます。
もし、時間内にお話が終わらなかったとしても、次にまた訪室する時間を患者へお伝えすることで、安心感につなげることができます。
②次に訪室する約束を守る
方法
〈患者の話がなかなか終わらない場合〉
「大変恐縮ですが、他の患者さんのお部屋へ行かないといけないので、また改めて伺わせてもらえますか?次は〇時に伺います。」
とお伝えし、約束した時間に必ず訪室する。
〈また時間をとってほしいとお願いされた場合〉
「今日はもう勤務が終わってしまう時間になってしまったので、明日でしたら20分ほどお時間がとれると思います。明日の朝、改めてお時間を決めさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。」などできること、できないことを明確にお伝えします。
効果的な理由
患者の話がなかなか終わらず、一旦話を区切り、次に訪室する時間をお伝えすることで、患者は「その時間になると看護師が来るのだ」と安心できます。
時間をとってほしいとお願いされた場合、できることとできないことを明確にしておくことも大事なポイントです。
無理に引き受けても、後でトラブルになることが多いです。
できない場合は、代替案を提案し、自分が「いまできること」で相手にとって最大の価値を提供できるようにしましょう。
そして、看護師が約束した時間を守ることで、相手も守ってくれるようになりますよ。
③他のスタッフに協力を頼む
方法
先輩や同僚に
「〇〇さんは話が終わらず、なかなか他の業務へ移すことができないので、力を借りたいです。今から伺うので、20分経っても戻ってこなければ、お手数ですが、〇〇さんのところに私を呼びにきてもらえますか?」
とお願いします。
効果的な理由
これまで、お伝えしてきた①と②の方法を実際の現場で使うことに自信がない方にぴったりな方法です。
話がなかなか終わらない患者でも、このように、看護師が他スタッフに呼び出される姿を見れば、
「この看護師さん、他の業務で呼ばれて忙しいんだな」と気づいてもらうことができます。
まとめ:その場に合った対応法で乗り切ろう
いかがだったでしょうか。
今回は話が終わらない患者への対応とその効果的な理由について、お話させていただきました。
繰り返しになりますが、対応方法は以下3つになります。
①最初に時間を決めておく
②次に訪室する時間を守る
③他スタッフに協力してもらう
実際に患者とのやり取りの中で、「なかなか話が終わらないな・・・」と困ったら、是非使ってみてくださいね!
それでは、この記事はここまでです。
今回の看護師のコミュニケーションスキルについての記事は、PART4です。
これまでのPART1挨拶編、PART2話を聞くコツ、PART3質問の仕方 をまだご覧になってない方は、
どれもマネするだけ簡単に実践できるスキル、且つ、慣れていない方でも、日ごろのご自身の生活の中で少し意識するだけで、看護の現場にも生かせるようになるものばかりなので、ぜひ併せてご覧くださいね。
〈参考資料:高橋清美(2014) . 『基礎からステップアップ 看護コミュニケーション』 . へるす出版、奥田弘美 木村智子(2006)『かがやくナースのためのPERFECT コーチングスキル』 . 学習研究社 〉